Viagra 11月18日(後半) 夕方になってからようやくバスにのりバーハ要塞(Foerte de Santo Antonio da Barra)へ。アンゴラ要塞とは違い、こちらは本物(灯台だけれど)。まあ実際に行きたかったのは要塞でなく、その近くにある
シティ・バンクだ。バスを降り、地図と僅かな情報を頼りに銀行の位置を探し当てていった。おかげで迷わず到着。要塞のすぐ近くだった。
夕方にもなるとバイーアは涼しい。特に海辺だけあって、風が気持ちいい。セントロに戻る前に、要塞で沈む夕日を見ることにする。
写真:バーハ要塞の夕暮れ
バーハ要塞
大西洋に来たんだなあ、とこの時何故か感じてしまった。夕日はどこで見たってきれいだ。Garcaoが隣でタイの話をしてくれた。
沈む夕日を見届けた後、バスでセントロに戻った。金曜日は夜8時からメストリ・ルーア・ハスタの路上rodaがあるという。ジェスス広場で行われるというので、一度宿でシャワーを浴びたりしてから(泳いだために塩まみれになっていた)、広場に向かった。
折しも教会で結婚式が行われていた。セントロには教会が建ち並んでいるが、夜の結婚式は光に満ちていて神々しかった。自由に出入りできたので、式の様子を見学する。知らない人を祝福するのもいいものだ。
しかし、
時間が過ぎてもrodaが行われる気配が一行に感じられない。不安を感じたのか、久が「道場へ行ってみよう」と提案する。この時点で8時30分を回っている。道場の門を叩くと、
全員がくつろいだ様子で楽器を弾いたり音楽を聴いたりしていた。ホントに時間にルーズだ。
「さて、行くか」とメストリ・ルーア・ハスタが立ち上がって道場の外に出た。全員で広場へ行くのかなと思った矢先、
その場で演奏が始まった。穏やかな表情をしていたメストリが歌い出し、バテリアがそれにトーキを合わせていく。音楽隊のように演奏したまま広場へ向かうみたいだ。この時点で小さなお祭りみたいだった。時折角笛も聞こえてくる。その中にいるだけでウキウキするような雰囲気だ。
先頭を歩いていたメストリだが、気が乗ったのか突然広場まで走り出した。必死で僕たちは後を付いていく。音はやむことのないまま、お祭りのような路上rodaは始まっていった…
メストリ・ルーア・ハスタの路上rodaは有名らしく、色々な団体からカポエイリスタが集まっていた。今回は僕と久がrodaに参加。Morangoは昼間の浜辺で太陽に当てられ気分が悪くなったらしく、途中で宿に帰っていった。Garcaoが宿に送っていったため、彼女を心配する理由はかけらも無し。ひたすらrodaを楽しめた。
rodaの後、メストリ・ジョアン・ピケーノのrodaで出会った女の子が感動した様子で近づいてきた。久のjogoを見られたことが相当嬉しかったようだ。ちなみに僕は「サルバドールの主」と言われているHiroくんにここでようやく対面。rodaの最中、パンデイロ叩いたり観客におひねりもらったりしている日本人がいるなとは思っていたけれど、まさか彼だったとは。会えて凄く嬉しかった。
この時も久は日本人の女の子に対し紳士的&爽やかに接していた。昼間「もう仕事なんてどうでもいい。カポエイラだけが人生じゃない」とビール片手に叫んでいたのが嘘みたいだ。「是非名古屋にも遊びに来て下さい」と笑いかけ、久は僕たちを引き連れ宿に戻っていった。
一旦Morangoの様子を見に宿へ戻り、男3人でビールを飲む。「ロマンチックな店はMorangoのためにとっておこう」と久が言い、手近なところで乾杯をした。めちゃくちゃなようでいて実は優しい人だ・・・